急速な人口減(鈴木貴博)

2021年11月30日に総務省が2020年国勢調査の確定値を公表しました。NHKの報道のタイトルは『日本の総人口減少続く 5年前より94万人余減少』です。全国紙の報道もすべて「5年で94万人減」で統一されています。 「思っていたよりも小幅だな」というのが私の直感でした。5年で94万人とは減少ペースが遅く感じられる。それで総務省の発表を読んでみると実情がわかりました。数字のからくりはこういうことです。   ① 日本人の人口は5年間で実は倍近い178万人も減少している   ② 外国人人口がこの5年間で84万人増えている   ③ その差し引きで日本の総人口が94万人減少と報道されている この説明なら私もピンときます。 最初から「これまでの5年間で日本人は178万人減少している」という事実を報道してくれれば、事の重大さがもっと伝わったはずです。